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インターセプター孤高の世界
AMAスーパーバイクレースで栄光を築いたインターセプター
Hondaは'83年のデイトナにVF750Fインターセプターをデビューさせ、フレディ・スペンサーが優勝、3位までを独占する。その後もRC24インターセプターを駆るウエイン・レイニーやバハ・ショバートが大活躍。アメリカにおいてインターセプターは「最速」のバイクとしてブランド化された。市販車も、アメリカ仕様のVF/VFRにはINTERCEPTORの名が冠され、スポーツバイクのベストセールスを記録する。日本ではフレディやレイニーの活躍から、 インターセプターがHondaフリークの中で特別な存在となり、希少車扱いをされるようになった。インターセプターのトレードマークであるトリコロールカラーは国内車の限定モデルにも採用された人気色である。
RC46-2 VFRインターセプターの魅力を探る
'02に登場し'09年まで生産されたVFR(RC46-2)。 今回その最終モデルに試乗したが完成度の高さにあらためて感動した。Honda伝統のV4は非常に滑らかかつリニアな出力特性が特徴。ハンドリングも極めて扱いやすく、「人機一体」をどのレベルのライダーでも体感しやすい、とてもフレンドリーなスポーツバイクである。V4ならではのスリムな車体ゆえの足着きの良さ、緩い前傾がもたらす楽なポジションのおかげで街中をクルーズするようなシチュエーションでもすこぶる快適だ。ただし、そこはフルパワー108psの北米仕様!ひとたびスロットルを開ければ国内仕様(80ps)とは段違いの加速性能を見せる。端正なルックスとその気になればレプリカを追い回せる運動性能を合わせ持ち、タンデムツーリングも得意。そして、万が一のときにもコンバインドABSの強力な制動性能がライダーに圧倒的な安心感をもたらしてくれる。まさに万能マシン、「大人のためのハイクオリティスポーツ」といった印象だ。自分も含めて若い頃、HondaのV4に憧れた世代、またV4の伝説に触れてみたい若い世代にもおすすめしたい1台である。排気量からみると割高な価格が付けられていたインターセプターだったが、今回パッセージの努力もあり、最後の販売機会になかなかお得なプライスを実現したという。V4ファンならずとも満足いただけるチョイスになると思う。純正のオプションパーツや豊富なアフターパーツを楽しめるも魅力だ。
VFR タンク
↑世界のレースで勝ちまくったRC30/45譲りの血統書付きのV4ユニットを搭載。スマートで個性的なルックスはVFRならではだ。街乗りからスポーツーリングまで幅広いシーンに対応する。   ↑タンク上の25thアニバーサリーステッカーが誇らしい。'83デイトナ100マイルで優勝した、F・スペンサーのインターセプターをイメージしたトリコロールカラーは'07〜RC46のみと希少品。
Rホイール Fホイール
↑リヤまわりは当時の耐久レーサーを彷彿させるプロリンク式モノアームを採用。ファイナルはスポーツライディングのフィーリングを生かすためチェーン駆動を採用している。   ↑取材車はコンバインドABS仕様。Hondaが誇る第4世代ABSはどんな路面状況でも絶大な安心感で最大効率のブレーキ性能を発揮。スポーツライディングでも非常にコントローラブルだ。
リヤプリロード マフラー
↑リヤサスには工具不要のダイヤル式のプリロード調整機構を装備し、タンデムや荷物搭載時に素早く簡単にサスセッティンングができるなどツアラーとしての優れた機能性を備える。   ↑RC46-2の特徴であるハイアップマフラー。国内仕様と比べると排気口径が大きい点がフルパワーを主張。最初からパニアケースを装備することを前提とした機能美溢れるデザインである。
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