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「丸山 浩 CBR1000RRを語る」

     

 
丸山 浩

 '08-09年型のCBR1000RRファイアーブレードはスーパースポーツの原点に立ち返り本当の意味でライディングを楽しめる1台です。もちろん、本質が見えてくるのはサーキットでの走りなのですが、街中での扱いやすさも充分に合わせ持っています。
  パワーではなく軽量化で勝負するCBR1000RRはハンドリングの扱いやすさとコーナリング速度でタイムを削っていくという指向のもので、これこそスポーツするオートバイでありパワー至上主義でサーキットでの性能を第一に目指したライバルとは一線を画し、オールラウンドに楽しめ、軽量化で性能を上げていくという初代CBRの基本コンセプトに今一度立ち戻ったという印象です。
 
パッセージ室田
 ファイアーブレードはパッセージにとっての主力商品であり、とても思い入れのあるバイクなんです。また、Hondaというメーカーをよく顕しているバイクだとも思います。歴代のRRに共通しているハンドリングの良さと車体の軽さが'08モデルで際立ちましたよね。
丸山 浩
 もともとCBRの原点は軽量化なんですよ。初代の900ccという排気量もライバルがリッターだったから常に不利と言われていて、パワー数値が劣り専門誌で書き並べられると弱い存在のように感じられていました。だけど、やっぱりHondaは大排気量化によるパワーアップよりも、オートバイは軽さが大事ということを重視して、そこで勝負してきましたよね。そういうマシンを作ると街中ですごく乗りやすいものができることを知っているのですね。その延長上に、レースとは別の意味でのサーキットにおいて曲がる・止まる・加速するという究極の場面でどれだけ魅せられるかというものを作っていったときに今のCBRが出来てきたと思います。

 
 
それを街中のみんなに提供したいというHondaの気持ちを強く感じます。さらに、デザインがレースしていないところが良いと思います。レースで戦うものではなく、曲がる・止まる・加速するを見せたいマシンなんだという速さだけを意識したものではないデザインを持ってきたのが街中でのライダーに対して所有感を満足させているのでしょうね。
 

パッセージ室田
 トータルバランスの良さが「大人」のお客様に好評なんです。

 
丸山 浩
 ぱっと乗っても乗りやすいのがCBRなのですが、サーキットでのタイムも結構よかったんですよ。このマシンが一番の結果を出した所もあります。バランスの良さというのは、エンジンパワーがハンドリングを上回らないというCBRの原点であり、みんなが楽しめるスーパースポーツなんですよ。Hondaを乗る人はものすごく考えていますよね。バランスの良さもそうですが、壊れないとか永く乗れそうだとか厳しく選んでいるように見えます。そんな趣味性の強い人たちにもいいと思います。
  このCBRは狙った性能をきっちりと出しているし、行き過ぎている主張がないところも個人的には好きです。なによりも、この素晴らしいハンドリングを味わって欲しいですね。
 
パッセージ室田
 国内仕様でも普通に乗るなら十分な性能ですが、やっぱりフルパワーをおススメします!
 
丸山 浩
 みんなが手に入れやすい国内仕様も、もちろんアリですよ。安心感とか価格面での有利性もあります。フルパワーへの改造という選択肢もありますがフルパワーにしたからといって全ての人がその性能を扱えるわけではないでしょう。最初のスーパースポーツとしてチョイスするなら国内仕様で充分です。どっちを選ぶかとか、どこまで行けるのかといったところは「お店に来て相談してください」ということではないですかね。その時にちゃんと相談に乗ってくれるお店を見極めるのが大事なんです。
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